今回の八潮市の陥没事故から学んだこと

 ※投稿した内容が誤解を招く言い回しになっていたことを反省し、お詫び申し上げます。
 ※このブログはあくまでも私個人の意見であり、市の職員さんに聞いた内容は下水管のサイズと運用開始時期という事実のみです。


 #埼玉県八潮市 の #道路陥没事故 を受けて浜松市では下水道管の緊急点検が次々と行われています。全国的にも点検を行う自治体が増えています。 あれだけ大規模な道路の陥没状況をみたら不安に感じてしまうと思います。 

 そもそも下水道管が腐食するメカニズムは?というと、下水が長期間嫌気状態(酸素がない状態)に置かれると、嫌気性細 菌が繁殖し、硫化水素を生成します。そして、下水が攪拌(かくはん)されるところ で、水中の硫化水素が空気中に放散され硫酸とな り、管を腐食させるというのです。

 #埼玉県八潮市 で道路が陥没した原因となった下水道管は1983年に敷設されたもので、鉄筋コンクリート製の直径4.75メートルの管だったそうです。 大府市の下水道管はというと、水道部の方にどんなものかと聞いてみたところ、太いところで直径1,200mmとのことでした。 そして、実際に汚水が流れ始めたのは平成元年4月からだそうです。

 八潮市のように直径4mとか5mあるような管が腐食してしまう状況と、直径1mほどの管が腐食してしまう状況では、道路が陥没するような事態を引き起こす影響の大きさとしては違うかもしれませんが、やはり10年20年後にはどうしても劣化していきますので、少しずつ点検して必要であれば交換するなどの対応も必要になっていくのであろうと思われます。
 通常私たちが目にする機会のない、地中に埋まっている下水管の検査には、管口カメラや押込みカメラ、洗浄一体型カメラなどのカメラや、管内潜行目視調査、非破壊検査などがあるようです。すべての管の点検をするには大変なご苦労があるだろうと想像しますが、一般的な下水管の耐用年数が50年程度(ネット情報によると)ということなので、それまでに少しずつ点検作業が必要なのだということを今回学びました。また、地中には電力ケーブルや通信ケーブル、ガス管、水道管などのライフラインを支える埋設配管や、地中埋設管がたくさんあることも考慮すると、何が原因で道路が陥没するかはわかりません。道路に亀裂や破損等を見かけたときはすぐにLINE通報システム等を利用して市に知らせていただけると良いと思います。

 いつも当たり前に使用している上下水道ですが、改めてそこに安心安全なインフラとして整備されていることに感謝しなくてはならないと感じました。
 


 

今回の八潮市の陥没事故から学んだこと” に対して1件のコメントがあります。

  1. 相川泰一 より:

    市への問い合わせありがとうございます。
    大府市の下水管が八潮市の破断した管より細いということは、おなじ流量なら流速が速くなるということであり、腐食にとってはより悪条件となります。管の厚みも比較しないといけませんが。学生時代の専攻が流体力学でしたし前職では熱交換器の腐食にも取り組んでいたので、この種の問題がひと筋縄でいかないことはよく理解できます。
    たんに管の太さだけでなく、管の分岐や集合の構造も関連した複合的な要素が絡んでいるようです。管が細いから大丈夫、といった単純な理解では不十分におもいます。
    こちらはおじさん雑誌向けの記事ですが、化学的な作用と流体力学的な作用の複合現象であることに踏み込んで開設されてます。
    昭和の時代に作られた管路が、これらの現象まで考慮されて設計されてたとは思えません。技術的に根本的な解決手段は今ならコンピュータシミュレーションで化学反応と流体力学の連成計算でできるのかもしれないけど、現につくってしまった施設の補修で解決するのはとても難しい問題に見えます。
    既存の施設を活かしながら、施工可能な長寿命化のための保全技術が開発できればよいのですが・・・海外での事例なども研究して取り入れるなど幅広く探索していく必要もあると思います。
    八潮市のような場所は全国にいくつかある…東大教授が指摘する「下水管腐食」が起きる3つの新たな要因 見えてきた道路陥没現場の特徴
    https://president.jp/articles/-/91634

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